盛岡阿部製粉の阿部会長と発明家の森田年麿さん。
素晴らしい出会いが多くあった。
のがわ印房の野川さんご夫妻や、東日本ホテルなどを立ち上げた太田相談役。
ユーモアにあふれた器の大きい方たち。
その野川さんや太田さんがご紹介くださったのが、発明家の森田年麿さん。
森田さんは磁石の魅力に引き付けられた方。
サラリーマンをしながら研究開発を重ね、磁石の一面からS極とN極とを出すことに成功、昨年夏に特許も取得した。
磁石は、S極とS極とが向き合えば反発するし、S極とN極とが向き合えばピタッとくっつく。
その時磁気は、2つの極の間を行ったり来たりするのだが、森田さんが開発した1面にS極とN極とがある磁石は、四方八方に磁気が飛ぶのだという。
この磁石を使うと、不思議なことが起こる。
たとえば、りんごの樹木に結び付ける。
すると、その木にあるりんごの実が早く成長し、さらに、磁石を付けないものよりも糖度が2度以上アップするという。
おそるべし、磁石の世界。
(ちなみに、ロープと磁石とセットにしたものが売られています。多くの人がテストすれば、りんごだけでなく、使い道がより広がる気がします)
森田さんに、磁石を木に巻き付けるだけで、どうしてりんごが甘くなるのかうかがうと、
「浄水器に磁石が使われているように、磁気が水を綺麗にすることは昔からわかっていること。
それを木の幹に巻き付けることで、りんごが吸い上げる水が綺麗になり、
美味しく、腐りにくいものができるのではないか」と説明してくださる。
要するに、1面から両極が出る磁石は作ったけれど、それがどう作用しているかまでは森田さんにもわからないのだ。
もしかすると、日本の農業を変える画期的な発明かもしれないし、使い道がわからないままかもしれない。まだ、改良の予知があるだろうけど、多くの農家の方に知っていただきたく、話を書いた。
ちなみに、研究開発に22年、これまでに私財3億円以上を注ぎ込んだという。
☆
話変わって。
森田さんが運転する車に乗せていただき、花巻市にある盛岡阿部製粉の芽吹き屋へ出かける。
7000坪の敷地に、広大なビオトープが広がっている。
お店にうかがうと、ちょうど阿部会長がいらして、ご対応くださる。
身にあまる光栄、ありがたいこと。
阿部製粉は、冷凍和菓子で著名な会社。その技術力には定評がある。
阿部会長の話をうかがっていると、冷凍食品をつくり、世の中へ流通するための筋道を作ってくださった「冷凍食品の神様」のような方だとわかる。
今、冷凍食品が当たり前のように市場に出回り、わたしたちの食生活に欠かせないものになっている。これも、阿部会長ら先達たちの努力があったからこそのこと。
感謝、感謝、感謝。
阿部会長の写真・手前に写るのは、芽吹き屋名物のジェラート。桜餅と、カステラを織り込んだものをパチリ。よなるねま。