生井俊の目線。

ikui.exblog.jp
ブログトップ

<   2009年 01月 ( 1 )   > この月の画像一覧

新年明けましておめでとうございます。

いつも数百のアクセスのあるこのサイトも、
ZEDやディズニーランドホテルなどの記事が出ると、
「桁違い」のアクセスをいただくようになりました。
多くの方から興味・関心をいただいていること、
感謝します。



ボクは、
ディズニーであれ、大手企業であれ、
良いものはいいけど、悪いものは悪いと、
できるだけ中立的に伝えるようにしています。

もちろん、国・自治体であっても、企業であっても、
できること、できないことがあるので当然だと思いますが、
「それって、人としてどうよ?」という部分について、
指摘しています。

もちろん、良いものはほめる。
でも、きちんと悪いものは悪いと伝える必要がある。
相手に変わる余力があるなら、なおさらです。



子育ても同じで、
ほめて育てるということが盛んにいわれていて、
育児書やネットでもほとんどがそういう流れ。
その一方向に突っ走っているのが、怖い。

前向きに生きる力が弱まっている時代ですが、
「前向きすぎるお母さん」たちを心配しています。
「完璧主義のお母さん」たちといいましょうか。

移動先の山梨で、
ETVの「子どもサポートネット」2009年1月10日放送を見ていた。
市民団体の人が、

 「良い子どもになるように」と教育を受けてきた子どもが親になり、
 今度は「良い母親にならないといけない」と考えている。

という趣旨の発言をしていて、
なるほどなと思う。
そういう「良いお母さん」が多い。
子育ての勉強会に出ると、熱心でまじめな人がわんさかやってくる。



確かに、ボクらは偏差値の高低で人と比較し、
できるだけ良い子であるようにしてきた。
この教育システムの「偏り」は、
進学校といわれた高校を中退したことで、
ボクは捨てることができた。

友だちも少なからず去っていった。
新しい環境にもなじめなかった。

でも、頑張らなくても人は生きていけるし、
学力があり、いい学校を出たからといって、
人として優れているとは限らないと、
その時に強く感じた。

だから、今でも人は好きだけど、人と群れることはしない。
長いものに巻かれてみたりもするけど、
違うと感じたら自分の感性を優先させる性格になった。
今振り返れば、
高校中退という事実はボクの中に暗い影をつくっていたのだが、
それでよかったのだと思う。

先日、大井町・きゅりあんで聞いた中村文昭さんの講演。
「カッコつけて、タンカをきって高校中退をすればよかった」といっていたけど、
高校中退と高校卒業は、違う。
これは、やめた者にしかわからない境地がある。
もちろん、中村さんのように血尿をだしたことがないから、そこはわからない。



それで、子どもサポートネットの話に戻るけど、
女優の東ちづるさんが、

 「良い子になるように」と育てた子は、
 良い事をしようとするようになる。
 でも、そういう子が一番危ない。

と発言をしていた。

ついつい、ボクも5歳と2歳の娘たちに、
ボクとツマが考えるそれぞれの「良い子」になってもらうために、
ああしろ、こうしろということを言ってしまう。

だいたいは「良い子」なのだけど、
外れたことをすることもある。
そうすると、自分の教育方針は良かったのかと思うし、
それより先に娘の行動を否定してしまうこともある。

そうやって葛藤しながら、親も子も成長していくのだろう。



子どものすることは、すべて叱らない親がいる。
父親不在だから叱るに叱れない母親もいる。
この状況が広がっていることに、危機感を抱く。

あるとき、立っている人もいるくらいの込み具合の電車に走りこんできて、
吊革にジャンプし、ぶら下がった少年を注意したことがある。
ボクは、その時に少年が一人で乗ってきたのかと思ったら、
実は親が一緒で、
降りるまで親からずっとにらまれ続けることになった。

「まあ、まあ、吊革にぶら下がっただけで目くじらたてないで」
そう思うかもしれないけど、
少なくともボクには不快だったわけでして。

少なくとも、公共交通を使うマナーとして、
誰かがいつかは「吊革はぶら下がるものではない」と教えるべきか、
気づくときがくるもので、たまたまその役割をボクが担ってしまっただけだ。

たまたまボクが担ってしまったわけだけど、
そのまま放っておいたら、その親はその少年に注意してくれたのだろうか?
なんでボクが注意するタイミングまで、黙認していたのだろうか?

そう考えると、
親が小学校中学年になるまでに、
きちんと注意するか叱るべきだったのではないかと。



むかしは、地域に「コワいおじさん」がいました。
今思うと、そういう役回りだったのではないかと。

確かに、地域から煙たがられていたのだろうけど、
そういう「地震・雷・火事・親父」の「オヤジ不在」の時代は余計怖い。

ボクがそのオヤジの役割を担おうという話ではなくって、
悪いことに対して、悪いときちんと理由を説明して、
叱れる母親になってほしい。
父親も。



叱ってばかりの母親には、
もちろん「笑顔で」とか「ほめて」とかいうのも必要だけど、
できない人もいるし、それがプレッシャーになる人もいる。

人間って、躁の時もあるけど、鬱の時もあるんだよ。
感情に波があって、当然なんだよ。
それなのに、子どもをほめっぱなしというのはどうでしょう。

きちんと、向き合って、目を見て叱る。
その叱り方は、
臨床心理士で文教大学講師の
秋山邦久先生から教えてもらった良い方法があって。
時間ができたら、またその話をしましょう。



バランス大事だよ。
波があるんだよ。

そういう前提で、
今の育児について、大きな流れにはむかうわけだけど、

 子どもを大切にするなら、きちんと叱ってほしい。

叱って、親子の関係が切れる?
まさか。

そんなことで切れるのは、親子の関係ではないですよ。



新年のあいさつから脱線しました。

リーマン破綻から始まった世界的な不況。
なんだか暗い空気が流れていますが、
なにか希望が見える作品や、
笑顔が広がる講演活動を続けてまいります。

本年もどうぞ、よろしくお願いします。
[PR]
by ikushun | 2009-01-10 23:33 | 子育て | Comments(0)

著書『高校生でもプロ意識が生まれる ディズニーランド 3つの教育コンセプト』『本当にあった ホテルの素敵なサービス物語』ほか。連絡先:ikuishun@gmail.com


by ikushun